映画「ユリイカ」、感想文。ネタバレあり。
第一印象は、宮崎あおいちゃんが若い! あどけなくて可愛い☆
音楽がよかった。特に、ゆったりしたシーンは、穏やかできれいな音楽で好きでした。
景色。きれいなのに、白黒(セピア?)なのがもったいないなぁと思ってたら、最後に「そんな意図があったとは!」って。ナットク。
あと、この映画の時間の流れ方、結構好きかも。途中、ほのぼのしたり、ちょっとクスッとするところもあったりとかして。う~ん、でも、お兄ちゃんの罪を知ってしまった今では、初見でほのぼの見ていたシーンを呑気に見れるか、ちょっと自信ないなぁ。
人がいっぱい死ぬんだけど、グロテスクに描かないところはありがたかった。
ストーリーについて。なにより、お兄ちゃんのことがショックだった。まぁ、それがなければ映画にならないんだろうけど。後から考えると、伏線は色々あったと思うけど、秋彦くんが熊本で新聞読むあたりまで全然気がつかなかった。
最後も、こずえがしゃべれるようになったのはいいけど、沢井、血吐いちゃったじゃん!って、またショック。すぐに死んだら、やっと元気になりはじめたこずえはどうなるの? 待ってるっていうお兄ちゃんとの約束はどうなるの? うぅむ、これは、わたし的には、完全にバッドエンディングだ。つらすぎる・・・。って思いました。その後、ちょっと思いなおして、エンディングについては、あれから帰るんだから、沢井はちゃんと病院に行って治るってことにしようかと思ったんだけど。でもやっぱり、近い死の伏線じゃなかったら、だんだんひどくなる咳は必要ないよね。う~ん・・・気持ちの整理のつきづらい映画だ。
あとは、秋彦くんの位置付けが謎のままだった。親戚の差し金で、保険金のお目付け役に来たのかなぁと思ってたんだけど、発言がチャラい割には、結構がんばって兄妹の世話してたと思うし。来た目的はなんなんだろうと様子をうかがっている間に、車から降ろされちゃった。
あのときは、沢井が急にキレたのにも驚いた。でも、親心なんだろうな。特殊な体験があって、生きる支えを得るために「人のため」を始めたんだけど、あの頃には、すっかり親になってたんだ。
九州人のわたしとしては、沢井が長崎弁、沢井父が博多弁なのがおもしろかった。しげちゃんも博多弁だね。
あと、草千里とか横切って阿蘇をうろうろしてると思ってたら、急に海の中道らしきところにいたので、「あれ、福岡戻ってきたのかな?」って思っちゃった。その後、大観峰だったので、あ、設定上は戻ってきてなかったと。その3ヶ所くらいしか気付かなかったけど、もしかしたらもっと色んなところの風景があったのかもなぁ。
最後に。
役所さんが、兄妹の家に訪ねて行って「家出してきた。ここにおらしてもらえんかねぇ」っていうのとか、あの広そうな家で皆同じ部屋で寝てイビキがうるさいのとかが可愛かった。まぁ、沢井としては、「人のために生きたい」という強い決意を秘めていたのだから、無邪気だったわけではないんだろうけど。
最初の運転手さん姿が、かっこよかった。あと、しげちゃんとしゃべってるとき、とても生き生きしてて素敵☆
映画情報
- ユリイカ(EUREKA)、青山真治監督、2001年1月公開
関連リンク
- るねさんHPの「ユリイカ」感想
- PymさんHPの「ユリイカ」感想(英語)
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Comment
基本的にあおいちゃんの作品はチェックしてるけど、ユリイカは見たことないな~。
帰ったらいろいろ新しいDVDチェックしなきゃ。
> hageme くん
お! やっぱ、食いついたね~。
でも、まだ見てないんやったら、ネタバレしすぎたやろか。未見の人のために、一応、「ネタバレあり」って書いて、続きを隠しとるけん、映画見ようと思った場合は、「続き」を読まんでコメント書いてくれたらいいよ。まぁ、今後、hagemeくんと見る映画がかぶることはそうそうないと思うけど。
ちなみに、兄役は、あおいちゃんの実の兄らしい。
見たら、感想書いてね~。
ヘルプレスは見た?
秋彦も目の前で人殺されて、
自分も殺されかけたんだよ。
さらに言えば子供のころに
いじめにも遭ってる。
> ヨシ さん
コメント、ありがとうございます☆
「Helpless」見てないです。当方、一介の役所さんファンでして、青山監督についてはあまりよく知らなくて。
ちょっと調べてみたのですが、青山監督の劇場映画デビュー作なんですね。「ユリイカ」は続編ではないけれど、大きなテーマでは対応してて、3作目でつながってるんですね。(3作目の存在も、今調べてて知りました。) 秋彦さんは、3作全てに登場する人物なんだとか。なるほどです。
■ http://diracsocean.blog16.fc2.com/blog-entry-172.html
■ http://branded-to-kill.ameblo.jp/branded-to-kill/entry-10079882884.html
↑ここで「Helpless」での秋彦について、「このいささか『空気が読めない』青年の存在が客観的視点として位置付けられているように思えた」という感想があるのですが、あぁ、「ユリイカ」の秋彦もそういうことなのかぁと納得。
3作目についても、ちょっと調べました。
■ http://qnet.nishinippon.co.jp/entertainment/cinema/news/20070914/20070914_003.shtml
■ http://d.hatena.ne.jp/K416/20080501/1209623571
■ http://d.hatena.ne.jp/kankan1022/20080303/1204550744
秋彦さんの過去や、梢の未来は見てみたいけれど、1・3作目は暴力だらけのようなので躊躇しております。