映画「それでもボクはやってない」、感想文。ネタバレあり。

公開日: | 最終更新日: 2018/06/06 役所広司さん  映画・漫画・テレビ 

まずは、公権力って怖いなぁ。去年は、志布志事件のこともあったし(詳しくはWikipedia)。

救いのない結末だということは聞いていたので、なるほどと思いました。リアリティーに徹した結果ですね。覚悟をしていたからというのもありますが、思ったほど辛くなかったのは、最後に、主人公の自覚と決意の芽生えが伝わってきたからだと思います。

とても勉強になりました。見てよかったと思う。

教訓としては、① 疑われうる行動はしない、② 警察では(少なくとも弁護士に会えるまで)黙秘し、書類にサインしない、③ 思いだせるうちに、思いだせるだけ全て詳細に記録しておく。

女性側としては、被害者の子にもとても共感してしまいます。痴漢されるって、本当に気持ちの悪いことです。数日間は鬱。映画の中の子みたいに若ければもっとだと思う。あの子は、裁判での受け答えも真摯だったし、捕まえる勇気があるなんて偉い。ただ、④ 捕まえる時は人違いしない!ように気をつけないとね。正直、人違いしない心掛けが、あんなに重要だとは思いませんでした。

あとは、もし夫がそういう状況になったら、真実を貫くと言っても、やってないけど示談にしたいって言っても、本人の意志を尊重して応援してあげようと思いました。でもまずは、疑われないように気をつけてねって言っておかなきゃ。

以上・・・周防監督の意図とは違う気もしますが。

この映画で恐ろしいところは、主人公が決して不運ではないのに有罪になってしまったこと。被疑者になるまでには、不幸な偶然が重なっていますが、その後は、母・友人・協力者が時間と労力を割いてくれて、弁護士は真摯に取り組んでくれて、親切な目撃者が現れます。もっと不利な状況で戦わざるをえない人だってたくさんいそう。

裁判員制度が実施されたら、どうなるんでしょうね。有罪のインセンティブが強い裁判官の決定権は薄まりますが、その分、理屈じゃなくて雰囲気重視の環境にならないかなぁと心配でもあります。

最後に。役所さんが、真っ暗闇に現れた一筋の光の役で、とっても嬉しかったです。

映画情報
- それでもボクはやってない、周防正行監督、2007年1月公開

関連リンク
- るねさんHPの「それボク」感想
- PymさんHPの「それボク」感想(英語)

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